【体験談】きょうだい児が嫌だったこと5選!とその解決策〜幼少期から少年期編〜

きょうだい児

今回は、重度知的障がい者を弟にもつ私が、幼少期に悩んでいたこと・嫌だったことを綺麗事なく本音で話していきたいと思います。

この記事では私と同じように障がいのある兄弟をもつ人が、こんなモヤモヤした気持ちを持つのはダメなことなんだと無理に自分を抑え込むのではなく、そんな気持ちも共感して自分を認めながら、少しでも前向きになってもらえるように。

障がいのある子供と普通の子供の両方を育てているパパ・ママ達が「きょうだい児ってこんなこと考えているんだ…」と気づくきっかけになればと思います。

幼少期に嫌だったこと5選!

1、お母さんが弟に付きっきりになる。

弟は知的障がいはありますが、体は健康そのものでとても活発な子でした。

興味があるものを見つけると一瞬で走り出し、車が来ていても平気で飛び出します。

そんな弟ですから、母はずっと弟のことを見ていましたし、私とゆっくりおままごとなんてできる暇もありませんでした。

2、お姉ちゃんだから弟を見ていて!

私が近所の友達と遊んでいても、弟がくるとゆっくり遊んでもいられません。

「いっしょに遊んであげて」と言われても「一緒に遊ぶ」なんてことは到底できず、実質弟の監視・子守になります。

せっかく友達と遊んでいるのに邪魔しないでよ…。

そんな気持ちでした。

3、「弟はお姉ちゃんが好きだから近くに行きたいんだよ」という言葉。

そんなこと言われても当時は「好きならもう少し言うこと聞いてよ」「好きとか言われても嬉しくないし」と思っていました。

小さい子供に対して「好きだから」と言われても「じゃあ仕方ないから子守するか」とは100%なりません(笑)

「好きと言ってくれる弟を邪険にするなんてなんて悪いお姉ちゃんなんだ」と思われるのが怖くて断れない状況に追い込まれるだけでした。

4、自分の私物を荒らされる

今なら「普通の兄弟でも幼少期ならお互いの私物ぐらい荒らすわ」と思えますが、当時は本当に嫌でした。弟は「ペン」と「メモ帳」に異常に執着していました。

なのでせっかく買ってもらった可愛いメモ帳やペンから少しでも目を離すとあっという間に持っていかれてぐちゃぐちゃ。

ペンは噛み潰され出なくなったり、キャップがなくなったり。

そこで親から言われるのは「弟の手に届くところに置いていたのが悪い」

ちょっと机に置いてトイレに行っただけなのに?という思いでした。

5、家に常に外側から鍵がかかっている。

弟はとても活発で目を離すことができなかったので、母が家で用事をしている時は常に家に鍵がかかっていました。

それは普通の家でかけるような中からも開けられるような鍵ではなく、外からしか開けられない鍵。なので私もそう簡単には出られません。

友達と遊びたいと思っても両親の様子を見て手が空いている時に外に出たいと伝えて、弟の目を盗んで慎重に開けてもらいます。

毎日・毎回これをするとなるととてもストレスでした。

どうやって解決したのか?

幼少期にきょうだい児の悩みを解決できるのは圧倒的に「親」だと思います。

その上で親にしてもらって嬉しかったことをまとめてみました。

1、少しだけ優先してあげる。それを一貫して貫く。

私はお姉ちゃんだったので、おやつを渡す順番、ご飯を出す順番、ほしいものがあった時・取り合いになった時の優先など、ほんの小さいことの積み重ねでしたがそれがとても嬉しかったです。

私はお姉ちゃんなんだと言う自覚がうまれます。

それは普通の兄弟でも大切なことだと思いますが、いくら「お姉ちゃんなんだから」と言葉で言われても、そのような対応を受けていないと「なんで今だけ?」という気持ちになります。

おやつを一つ多めにもらって、嬉しい気持ちを感じて心に余裕ができて、はじめて自分から弟に「あげるよ」と言えると思います。

上記の嫌だったことに、母とおままごとができなかったと書きましたが、それでも母は「できるかぎり私優先」にしてくれていたと思います。

それを感じていました。

障がいのある兄弟に優しくしてあげられるかどうかは「自分が親に愛されてる・私がお姉ちゃんだ!と実感しているかどうか」だと私は思います。

2、両親を独り占めできる時間をつくる

私はこの時間が欲しかった!

だから小学校の時、登校拒否になりずっと母にくっついていました(笑)

登校拒否は良くありませんが、弟が養護学校にいっている間は私だけの母でした。

ゆっくりトランプをしたり服を買いに行ったり…そんな時間が私にとっては特別でとても楽しい時間でした。

その時間があるから「今は私のお母さん」「今は弟の時間」と割り切ることができるようになったと思います。

父も母も「学校に行け」とは絶対に言いませんでした。

でも、何も言われないのも気を使うもので、結果小学2年生・3年生を休んで4年生の始業式から「そろそろいこ…。」と思い自分から行き始めました。

3、きょうだい児だけの空間を作ってあげる

うちの場合だと、弟は知的障がいだったので、目を離したらすぐに大切なものを持っていかれる状態で、自分の家なのに、リビングでゆっくりトランプ…なんてできたものではありませんでした。

なので大切なものをすぐにしまっておける場所が必要です。

リビングに私専用の弟には開けられない引き出しがありました。

とりあえずリビングで使っていて触られたくないものはここに入れます!

小さい頃から個室を与えるのは抵抗があるなと思う方も、「大切なものをしまう自分の場所」は確保してあげてください。

まとめ

要するに…「両親は私のことも弟のことも愛している」と実感すること。

この気持ちさえあれば、喧嘩もするけど、優しくできる時もあったり。

これを実感してもらうためには一貫して接することが大切だと思います。

私は愛されている、私は私自身の好きなことをしていんだと思えた時、障がいのある兄弟にも優しくできると私は思います。

この記事を読んで、きょうだい児の方が共感したり、きょうだい児を持つ親御さんがきょうだい児がどんなことを思っているか、少しでも感じてもらえたら幸いです。

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